読み聞かせって本当に効果あるの?研究論文に基づいて元保育士が解説

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「頑張って読み聞かせしてるけど、意味あるのかな…」
「幼児には読み聞かせが良いって聞くけど、どうして?」
「読み聞かせって、効果ないの?」

子どもに読み聞かせをしているけれど、いまいち効果がわからず、不安になってしまうことはありませんか。

この記事では保育士資格を持つ筆者が、読み聞かせの効果について、文部科学省をはじめ大学や企業の研究結果を交えながら解説します。

読み聞かせに関するさまざまな疑問にも回答していくので、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事を読むことで、自信を持って読み聞かせができるようになりますよ!

記事を書いた人<br>
記事を書いた人

子育て経験のある元保育士webライターです。

読み聞かせボランティアの経験もあります。

読み聞かせによる5つの効果

結論から言うと、絵本の読み聞かせには大きな効果があります。

これは、文部科学省をはじめ大学や企業の研究でも明らかになっています。

読み聞かせによる主な効果は、以下の5点です。

・言葉の力が上がる
・学力が上がる
・読書習慣がつく
・問題行動が減る
・親のストレスが軽減される

1つずつ見ていきましょう。

言葉の力が上がる

読み聞かせの効果として挙げられるのが、「語彙力」や「論理性」といった言葉の力の上昇です。

読み聞かせをすることによって、子どもはさまざまな言葉に触れることができ、自然と語彙力を伸ばせます。

東北大学の川島教授を代表とする研究では、「読み聞かせをされた子は、されていない子と比べて3倍相当の語彙の伸びがみられた」という結果が明らかになりました。

また、読み聞かせで本の起承転結を追ったり、本の内容を親子で話し合ったりすることを通して、論理性が育まれます。

ベネッセ総合研究所の調査でも、幼児期の読み聞かせは論理性の獲得につながるという結果が出ています。

たむら
たむら

読み聞かせには言葉の力を育てる効果があることが表れていますね。

学力が上がる

読み聞かせの習慣は、学力にも影響します。

その根拠となるのが、文部科学省が行った「平成25年度全国学力・学習状況調査」です。

この調査では、読み聞かせを積極的に行った家庭の子どもは、小学生・中学生ともに学力テストの平均正答率が高いことがわかりました。

しかも、国語のみならず、算数(数学)の正答率が高くなることも判明しています。

読書習慣がつく

読み聞かせは、子どもの読書習慣とも密接な関係があります。

読み聞かせと読書習慣の関係をわかりやすく示したのが、文部科学省が2004年に行った「親と子の読書活動等に関する調査」です。

調査の結果、読み聞かせをしてもらっていた期間が長い子どもほど読書量が多いという結果になりました。

なおこの調査では、家の蔵書量が多かったり、親子で一緒に図書館に行ったりすることも、子どもの読書習慣に影響を与えることが明らかになっています。

子どもの不安を減らす

子どもの不安軽減も、読み聞かせの効果に含まれます。

東北大学の川島教授と山形県長井市との共同研究では、CBCLと呼ばれる子どもの行動チェックリストを利用して、読み聞かせと子どもの行動・感情の関係も調査しました。

すると、8週間の読み聞かせをしてもらった子どもは、読み聞かせをしてもらう前と比較して、不安・抑うつなどの問題が減少していることが判明したのです。

このことから、読み聞かせは子どもの内面の問題を軽減してくれる効果があると言えます。

親のストレスが軽減される

読み聞かせは、親のストレス軽減という驚くべき効果も発揮します。

東北大学の川島教授と山形県長井市との共同研究では、8週間の読み聞かせの前後では、親の感じるストレスが軽減しているとの結果が出ました。

特に「子どもの機嫌が悪い」などの、子どもが原因となって感じるストレスが大きく減少したそうです。

さらに、読み聞かせの時間が多いほど、親の子育てに関するストレスが減少する傾向も判明しました。

たむら
たむら

読み聞かせは、親子のスキンシップやコミュニケーションの時間であることも、親子のストレス軽減効果の理由となりそうですね。

読み聞かせQ&A

ここからは、読み聞かせに関する以下の疑問に対して回答していきます。

・読み聞かせはいつから始めるの?
・読み聞かせのコツは?
・読み聞かせの本はどう選ぶの?

読み聞かせはいつから始めるの?

読み聞かせの始める時期には、決まりはありません。0歳からはもちろん、おなかの中にいる赤ちゃんに向けて妊娠中から読み聞かせを始める人もいます。

・子どもが絵本に興味を持った時から
・親が絵本を読み聞かせたいと思った時から
・おなかの赤ちゃんに向けて臨月から

など、いつ始めても大丈夫です。

個人的には、読み聞かせがもたらす効果が大きいことや、親子のスキンシップツールになることから、早目に始めることをおすすめします。

読み聞かせのコツは?

読み聞かせのコツとしては、主に以下の3つが挙げられます。

・大人も一緒に楽しむ
・子どもの反応を見ながら読み聞かせする
・読み聞かせに集中できる環境を整える

大人がイライラしながら読み聞かせをしていては、子どもは絵本に集中できません。

また、子どもが全く興味がないのに読み聞かせを続けると、子どもが本を嫌いになってしまう恐れがあります。

大人も子どももリラックスして、一緒に読み聞かせを楽しんでくださいね。

また、テレビを消すなど、集中力が途切れない環境を整えておくことも大切なポイントです。

読み聞かせの本はどう選ぶの?

絵本の選び方にも決まりはありません。親の好きな本や、子どもの興味がある本をどんどん読んであげてください。

ただ、本の内容が難しいと子どもが理解できず、「面白くない」と思ってしまうことがあります。そのため、子どもの年齢(月齢)や成長・発達過程を考えて絵本を選ぶといいでしょう。

「自分で選ぶのが難しいな」と思った場合は、絵本ナビなどの絵本情報サイトを参考にすることをおすすめします。

年齢やテーマに分けて絵本を紹介してくれるため、絵本選びがぐっと楽になりますよ。

読み聞かせには大きな効果があります!

この記事では、読み聞かせには以下の効果があることを紹介してきました。

言葉の力が上がる
学力が上がる
読書習慣がつく
問題行動が減る
親のストレスが軽減される

ママやパパの膝の上に、子どもを乗せて読み聞かせをする…その期間は短く、あっという間に過ぎ去ってしまいます。どうぞその機会を逃すことなく、親子で読み聞かせを楽しんでくださいね。

読み聞かせをした記憶は、親子の宝物になりますよ。

<参考文献>
文部科学省
親と子の読書活動等に関する調査
平成25年度全国学力・学習状況調査
ベネッセ総合研究所
幼児期の家庭教育調査(2018)
東洋経済オンライン
「本の読み聞かせ」が親子共に効果絶大な根拠

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